地方私鉄な貨車を作る

今年から着手している架空の地方私鉄シリーズです。
数両の電車、機関車、貨車とジオラマを作ってそれっぽい雰囲気でまとめたいなと思い、まずは機関車と貨車から揃えようと思い手を付けていました。
貨車の後に手を付けたのに先に完成したは1両目の機関車、メリケン箱電改だったりします(^^;
その機関車に続く第2弾、地方私鉄な貨車の製作記を簡単にまとめておきたいと思います。

 

 

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手を付けたのはこのキット、銘わぁくすの「田口っぽいワフ」と「ワ」、ヤフオクで入手したメーカー不明の「地方私鉄タイプワフ」です。
田口っぽい…は、設楽(したら)の小私鉄=豊橋鉄道田口線にいたワフ70とワ70、地方私鉄タイプは東野鉄道のワブ1をプロトタイプとしているようです。
機関車と国鉄の黒い二軸貨車数両にぶら下がる小さな自社所有の貨車が欲しかったので、見つけたときに確保していたキットです。

 

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実は初めてのペーパーキット。
レーザーカットされているパーツを切り出して、断面がずれないようにタミヤセメント(白キャップ)を塗って貼り重ねて車体を作っていきます。
一枚一枚はぺらっぺらの紙でも、貼り重ねて接着して乾燥させると頑丈になるのが面白い発見でした。

 

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4枚の板を組み合わせて箱にしたところです。
平面を組み合わせて立体にするのはどんな素材でも楽しくなってくる工程ですね。

 

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貼り重ねた紙を箱にしただけでは、手で持った時の強度が心許ない上に経年劣化で四隅から崩壊しそうな気が・・・。
そこで、ヒノキの3mm角材を内側にぴったりと合うように切り出して貼り付けて内梁にします。
これでカッチリとした箱になり、持った時にこれなら大丈夫だな、という安心感が得られるようになったので先へ進みます。

 

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屋根は妻板の形に合わせて曲げ癖を付けて車体に接着。
屋根と車体の継ぎ目には裏側から瞬間接着剤を流して浮いてこないように固めておきました。

 

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田口っぽい2両も同様の作業を行って箱に。
良い雰囲気!(自画自賛注意

 

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床板はキットそのままではあっさりしすぎてしまうので、気合いを入れて作りました。
各メーカーから出ている国鉄貨車のキットとディテールの密度を揃えて、連結して編成にしたときにそこだけ浮いた感じにしないようにしたい。
といっても、実際にどのように作ればいいのかさっぱり分からなかったので貨物鉄道博物館に保存されている貨車を観察して配管やブレーキ周りを調べて検討しました。
調べた結果を元に、エコーモデルのパーツやホビーモデルのキットから持ってきたパーツ、プラ材と真鍮線を組み合わせて作りこんでいます。
ブレーキ管とエアータンクをつなぐ配管は綺麗に作れる方法が見つけられなかったので省略しましたが、ごちゃごちゃとした貨車の下回りはそれっぽく再現できたかと思います。

 

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「地方私鉄タイプワフ」は屋根のRが深く、その部分になんだか古典的な要素を感じました。
そこで、ブレーキシューが片押し式のあっさり目な感じに。

 

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上回りは手すりや解放テコなど細々としたパーツを取り付けて、下回りを組み合わせて生地完成の図。
デッキのステップはネットで偶々見つけたモデルワム製のロストパーツを使ってみたところ、引き締まった感じになったので気に入っている部分の1つです。

 

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で、塗装。
いつも通り、クレオスのプライマーサーフェイサー→ジャーマングレーで塗装。
スケールに合った空気感が感じられるので、黒はジャーマングレーで塗ることにしていて今回も良い感じに仕上げられそうです。
それにしても、紙とプラと金属の組み合わせでできているのに、塗ってしまうと分からなくなるのは不思議な感じがします。

 

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最後にインレタで車番と標記を入れて完成!
貨車を作りながら他の物をちょこちょこ作っていたので時間は掛かってしまいましたが、欲しかったものがまた一つ形にできたのは嬉しいですね。

 

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箱電と連結して記念写真。
写真でしか見たことがないから模型で作って再現したい、を形にできて良かったと思う瞬間です。
真っ白で殺風景ですが、しばしの間、時を忘れて眺めてしまいました。


これで、地方私鉄シリーズは機関車1両に貨車3両が完成。
まだまだ先は長いですが、少しずつ仲間を増やしていきたいと思います。