ペーパーキットの作り方を考える~個人的なメモ~

前回の記事でアップしていますが、今月の初めにナローの機関車と客車を完成させました。


その後は短期放牧と称してちょっとだけ模型作りをお休みし、お出かけしたり模型以外にやりたいことを少しずつやっていました。
それがいい気分転換となり、さてそろそろ模型に戻ろうかな?何を作ろうかな?と積んでいるキット眺めていると気になったのがペーパーキットの一群。
何が気になったかというとメーカーによって紙の質感が違うという点です。

 

以前に16番でペーパーキットの貨車を作ったことがありましたが、その時は主にタミヤセメントでペタペタと貼り重ねて作っていました。

 

elm-notes.hatenadiary.jp

 

積んでいるキットにはこの時と同じような紙もあれば違う紙もある。

あれ?これってちゃんと作れるのかな?

そこで、作りたくなった時に組み立て方を確立しておきたいと思い、ちょっと実験してみることにしました。

 

※以下、個人的なメモなのでもし参考にされる場合はあくまでも自己責任でお願いします。

 

 

【実験の方法】
積んでいるキットの余白を適当に帯状に切り出して接着します。
接着のパターンは2枚の貼り合わせと角の突き合わせの2つにしました。

前者は薄い紙を貼り重ねて作るもの、後者は厚い紙で箱組みすることを想定してみました。

 

【用意した接着剤】
プラモデル用の接着剤、瞬間接着剤、酢酸ビニル系接着剤(→木工用ボンド)のうち、手元にあったものを揃えた結果がこの画像に写っているものです。
プラモデル用の接着剤は合成樹脂が入っているドロッとしたものとサラサラの流し込みタイプの2種類、瞬間接着剤は低粘度のものを用意しました。
他に、クレオスのMr.スーパークリアー(→灰色の缶スプレーのもの)も実験に使用しています。
クリアースプレーは1000~1500番程度のサーフェイサーを薄く吹くことでも代用できると思います。

 

【結果】
1.2枚の貼り合わせ
(1)表面に艶がありコーティングされている紙(→コート紙?アートポスト紙?)
タミヤセメント(白)で貼り合わせ→接着可

②木工用ボンドで貼り合わせ→接着可
③クリアースプレーを吹き付け、それが乾燥する前に貼り合わせ→接着可
④クリアースプレーを吹き付け、乾燥後に紙を重ねてタミヤセメント(緑)を断面から流し込んで貼り合わせ→接着可
⇒①~④のいずれの方法も、断面に瞬間接着剤を染み込ませて固めると強度がさらに上がる。

⇒③はクリアーではなくサフの吹き付けでも可。


(2)表面に艶が無くザラザラとした紙(→ケンラン紙?ボール紙?)
タミヤセメント(白)で貼り合わせ→接着不可

②木工用ボンドで貼り合わせ→接着可
③クリアースプレーを吹き付け、乾燥する前に貼り合わせ→接着可(注:紙が厚いとクリアースプレーがあっという間に紙に染み込むので作業性は悪い)
④クリアースプレーを吹き付け、乾燥後に紙を重ねてタミヤセメント(緑)を断面から流し込んで貼り合わせ→接着可(注:剥がれやすい)
⑤クリアースプレーを吹き付け、乾燥後に紙を重ねてタミヤセメント(白)で貼り合わせ、さらにタミヤセメント(緑)を断面から流し込んで貼り合わせ→接着可
⑥紙を重ね、断面から瞬間接着剤を流し込む→接着可
⇒②~④は紙の断面に瞬間接着剤を染み込ませて固めると強度がさらに上がる。


2.角の突き合わせ
①2枚の紙の角を突き合わせてその角に瞬間接着剤を流す→接着可(注:突き合わせた角を保持するのが大変)
②木工用ボンドで角を接着し、補強として瞬間接着剤を流す→接着可


【考察】
・コーティングされている紙は接着する方法に制約が無さそう。
・コーティングされていない紙はクリアースプレーorサフを染み込ませておくとタミヤセメントで接着できるようになる。
・紙の種類によらず、紙の断面となる部分に瞬間接着剤を染み込ませると強度が出る上に塗装時の目止めにもなる。

 

と、今回の実験はこんなところかな、と。
手持ちのキットを利用しているので紙の種類を質感で強引に分類している辺りが特に参考にならないかもしれません。
とりあえず、いま手元にあるキットを作りたくなっても躓くなく作業を進められそうことが分かったのが良かったです。


この際、何か一つペーパーキットを作ってみようかな・・・?

 

(終わり)